登録日:2010年5月17日

不況だからと諦めない人のショートストーリー!

不況下で狙い目の業種【前編】

不況下で狙い目の業種【前編】

100年に1度の大不況の中でも、ぐんぐん業績を上げている「元気なビジネス」があります。これまで不況に強いと言われてきた業種は医薬品、食品、鉄道、電力などですが、これ以外にも「新たな芽」が出てきています。各企業の経営努力はもちろんのことですが、不況で締められている財布の紐を思わず緩めてしまう、そんな業種に着目して成功しているのです。


市場規模が着実に拡大中

不況下でも着実に売上を伸ばしているのが、フランチャイズ(FC)です。

日本フランチャイズチェーン協会が発表した2008年度の統計調査によると、FCの売上高は20兆8087億円で前年度比2.5%(5049億円)の増加でした。

FCは、フランチャーザーと呼ばれる本部・本部企業がブランド、商品、サービス、流通手段、経営手法などを構築し、それをフランチャージーと呼ばれる加盟店・加盟者に提供してチェーン展開していくビジネスモデルです。

フランチャイジーは開店費や運営費を負担し、売上額や店舗面積に応じたロイヤルティー(上納金)をフランチャイザーに支払います。

FCの業種はコンビニエンスストア、カー用品、ベーカリーショップなどの小売業、ハンバーガーショップ、牛丼店、レストランなどの外食業、学習塾や住宅建築などのサービス業と多岐にわたっています。

フランチャイズチェーンの売上高 出典:日本フランチャイズチェーン協会

流通店舗物件の仲介などを手掛ける「ビジネスゲート」(東京)が発表した
「独立・新規事業・フランチャイズ人気業種ランキング」(※1)によると、

  1. 1位「結婚相談・サポート」
  2. 2位「リペア(修理)」
  3. 3位「ネットショップ」
  4. 4位「学習塾・スクール」
  5. 5位「宅配ビジネス」

という結果が出ました。

同社は「資本も限られ、リスクの低減を考える中小企業や個人にとって、店舗を持たずに開業できる『無店舗型』ビジネス、飲食業でも比較的「低投資」で開業できる宅配や弁当屋のフランチャイズビジネスが上位を占める結果となった」と解説しています。

結婚相談・サポート
独立・新規事業の人気業種ランキング
  1. 結婚相談・サポートビジネス
  2. リペア
  3. ネットショップ
  4. 学習塾・スクール
  5. 宅配ビジネス
  6. リサイクル・質屋
  7. コインランドリー
  8. 弁当屋
  9. 居酒屋
  10. リフォーム・清掃
出典:ビジネスゲート「独立・新規事業の人気業種ランキング」

人気の理由

「独立・新規事業・フランチャイズ人気業種ランキング」1位の結婚相談・サポートは無店舗型ビジネスであり、小資本でも開業できるうえに、「婚活」というブームに乗っているのが人気の秘密のようです。 インターネットを介した結婚仲介サービス最大手の「エキサイト恋愛結婚」(東京)では、2008年9月のリーマンショック以降、新規加入者が前月比数10%増と急増しています。 2008年8月に2万2000人だった総加入者数は、2009年3月には2万6000人を超えました。交際が始まれば退会する仕組みで、退会者全員が結婚するとは限りませんが、すでに1万7700人が退会しているそうです。 同社の特徴は、会費が男性が毎月1890円、女性が毎月無料~525円と格安なほか、入会には運転免許よる本人確認が必須など安全性にも配慮しているところです。 インターネットを介さない大手の結婚紹介所では、会費など総額で数十万円に達するところもあるそうです。 同社は「先行きが不透明ななか、結婚して安心したいと思う人が増えているのではないか」と分析し、最近は「公務員」という職種の検索が増えていると説明しています。 2位のリペアは、もともと不況に強いと言われている業種です。不況で節約志向が高まる中、服、靴、バッグ、宝石などのリフォームが大人気のようです。 例えば、靴の修理専門店「フリスコ」(神戸市)には、不況が深刻化した2009年の秋から、インターネットなどを通じて全国から連日7、8足と例年の5割増しの修理依頼が届くそうです。 新品で2~3万円するブーツでも、革の破れは約1,000円から、靴底の張り替えでも1万2,000円ほどで修理できるのが魅力のようです。同社は「ブーツを脱ぐ春にはさらに増えそうです」と期待しています。 3位のネットショップは、店頭でしがちな「ついで買い」が少なくなる、一定額以上購入すると配送無料になるなど、節約志向の高い消費者のニーズを抑えたサービスを展開している業種です。 また、共働き世帯、小さな子どものいる世帯、高齢者層の利用も多いようです。国内最大級というイトーヨーカ堂のネットスーパー「アイワイネット」は、2010年2月末時点で約58万人の会員が利用しており、2011年2月期に約300億円の売上を計画しています。 4位の学習塾・スクールは少子化という時代の流れに一見逆行しているように見えますが、比較的低投資で開業できることに加え、「子ども手当」や「高校の授業料無償化」など政府の政策により、学外に教育費が回る可能性を見越して人気のようです。 実際、文部科学省の学習費調査(※2)によって、平成20年度の公立中学校に通う生徒一人当たりの学習塾費が、公立が前回調査比6.6%増の約18万8,000円と過去最高になったことがわかりました。私立中学校も同9.6%増の約13万円と増加しています。 文部科学省は「中学生はほぼ全員が高校を受験するため、小・高のように『不況だから塾に通わない』という選択ができないのでは」と推測しています。
独立・新規事業の人気業種

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